6年間の名脇役 ③
その後時は流れ2020年。
コロナが流行した年だった。
私は専門学校を卒業して社会人へ。
S君は大学4年生になっていた。
私は社会人なりたてな上に一人暮らしをスタートさせていた年だったのでまあバタバタな1年だったなと今振り替ええると思う。
私の仕事は特殊な仕事だったのもあり、慣れるのにも時間かかったし、周りの同期が優秀な上に私自身器用ではないタイプだったので焦りがあったり、仕事で失敗したりとメンタル的にも落ちた時期だった。自分のことが分からなくなった時もあって、そんな時にS君に相談した時に客観的に私のいいも悪いも伝えてくれて、そしていつも私らしく私のペースでいいと思うよとS君は言ってくれた。
私がそういう悩みの時に決まってS君は、
"焦る必要はないと思うよ?みんなそれぞれのペースがあるんだから。だから私のペースでいればいい。私らしくいればいいんじゃない?"
といつも私に話してくれていた。
そしてそんなS君も学生最後の年で、バレーも終盤に差し掛かっていたり就活したりとお互い濃い一年だったんじゃないのかなって思う。
そんな時に何気なくいつも通りにLINEで話していた時、S君からバレーを途中で引退する話を聞いた。理由は色々あったみたいだが、大まかな理由は怪我して自分の思うようにプレーが出来なくなっていた事だった。
S君の決めた事だったり、彼の人生だから私が沢山言うのは違うなと思ったけど、最後までやりきって欲しいと伝えた。諦めて欲しくなかった。
私が見てきたS君は朝早くから遅くまで残って自主練したり、チームの為に自分が何をできるか考えチームのためにプレーもプレー以外のサポートの部分も頑張っていた姿を見ていたから。
そして誰よりも責任感が強く最後までやり遂げようとする姿を見ていたから。
大学に入ってからも試合の近況報告やプレーについても上手くなるために研究してたのを聞いていたし、彼の試合を見に行ってその頑張ってる姿をみたし、彼のバレーへの想いも聞いてたのあって余計辞めて欲しくなかった。
結局途中でS君は辞めてしまい、就活に専念したと聞いた。
完全にこの想いは全部私のエゴだったのもあるし、今までこうやってS君と関わってきて同じバレーをやってきた身としても、S君がそうやって決断する前やその時に何も出来なかった自分に腹が立ったし悔しくて仕方なかった。別に家族でもましてや彼女でもない私がこんな言うのもおかしい話だけど、それでも私もあの時は悔しかった。
けど一番悔しくて悲しかったのはS君だったと思う。
多分だけど、お互いに本質的に似てる部分があったり、同じ境遇だったりで共感する事が多かったからかなと今となっては思う。
そして少し時間が経ったその年の秋。
コロナも少し落ち着いた時期にS君の就活も終わり、私も仕事が落ち着いてきた頃にS君と久しぶりにあった。
その日はお昼頃から映画を見て、そのまま飲んでの日で後にS君にずっといじられる事になったレインボー事件の日でもあった。
久しぶりに会えたのも嬉しかったのと、私の女の子日が重なり酔いがいつもより回るの早くいつもより酔っていた私。帰り道この後どうするか話をした時に私がだいぶ酔っていたのと、終電間近だったのもありカラオケでオールする事になった。カラオケに向かってる最中に観覧車があって、その観覧車を見て私が"わぁーレインボー!!"と子供のようにはしゃいでいたそうで、、、。
(S君いわく、この人知らない人ですと言いたかったとの事でした。)
そしてカラオケに到着してお水飲んだら酔いが冷めてきて、S君にカラオケまでの道中の話を聞き全力謝罪をした日でした。笑
そしてカラオケで時間を潰していた時、酔いが冷めたと思いきや今度は女の子日特有の腹痛に襲われそのままダウン少し休むことに。その時にS君は自分の上着をサラッと私にかけてくれた。
ベターだとは思うけど、やはり弱ってる時にその行動は胸がキューとなった。
そして休みながらS君は1人で曲を入れて歌ったり、携帯いじったりと過ごしていた。
その時に彼が歌っていた曲が、LDHの某グループで今私の好きなグループの曲だった。
(前の投稿の時に書いたカラオケで落ちた曲はLDHの他の某グループだったけど。)
相変わらず彼の優しい甘い声は素敵で落ち着く声だった。
そんな彼の声を聴きながら休んでいたらだいぶ痛みも引いてきて、復活し彼とカラオケをその後楽しんだ。
そして私がこのブログの題名にもなってるけど、Sexy Zoneの名脇役を入れた。
名脇役を聞いた時からずっとS君の事を思い浮かべて聞いてしまうそんな曲だった。そんな曲をS君の隣で歌うという、、、、。(やってるな私笑)
歌い終わった後に、S君がこの曲を知っていて好きとの事だった。
この曲実はアルバム曲だから、ファン以外で知ってる人はそんな居ないのにまさかS君が知っているのは思いもよらずだった。
けど、自分の好きな曲を大切な人が知っていて好きだと言ってくれたのは素直に凄い嬉しかった。
逆に彼の歌っていたLDH某グループも曲がいいなと思ってその後から聞くようになった。
そして改めてやっぱりS君が好きなんだなと思った。